プロローグ
一人暮らしをす()る主人公(()谷村)はある日、自宅の異変を感じる。上がっているはずのない便座が上がっていたり、触れていないはずの歯ブラシが濡()れていたり…。怖くなった主人公は()友人(浅野)に泊まりに()来てもらうのだが…。
第一話「計画された別()れの演出と戦慄」
長く同棲していた交際相手(松岡)に別れを告げたばかり()の主人公(弓削)。すぐに彼女が別れを受け入れ()て荷物()をまとめて出て行()こうとする。すると彼女が「明日誕生日でしょ?」とパソコンをくれた。断りきれずに受け取っ()た主人公だが…。
第二話「日()常に潜む()不条理の確率」
女子高生の主人公(足立)は友()人との約束の為()、学校帰りにコインロッカーに寄()って私服に着替えることに。制服を入れる為にコイ()ンロッカーを開()けると、()中には同じコインロッカーの19番の鍵が。面白半分で19番の()鍵を()開けると、そこには500万円()の小切手と30番の鍵が。驚いた主人公だったが、興味本位で30番を()開けるとそこには…。
第()三話「保身に必要な最低限の代償」
() 会社員の主人公(石堂)は苛立()っていた。部下(野嵜)に頼んでいた大事な報告書が完成していなかったからだ。普段からミスの多いこの部()下に対してきつく当たる()主人公。「20時まで()には終わらせます!終わらな()か()ったら髪の毛を()切ります!」と宣言する部下に呆れ半分で仕事を任せる。結果、報告書は書()き直し。部下がそれをシュレッダーにかけていると、その中に主人公が大切にしている大ファンのアーティス()トとのツーショット写真がある事に気づかず、一()緒にシュレッダーにかけてしまい…。
第四話「持たざる者()の恐怖と狂気」
タクシー運転手の主人公(辻)は田町までの客(地曵)を乗せる。しかしこの客、電話中にシートベルト着用を頼むと嫌そうな顔をす()る、常に命令口調()など、かなり乗車マナーが悪い。主人公は客のその態度への苛立ちから、自分が今日でリストラで最後の運転である事を明かし…。
第五話「()天使の中にある恐るべき残酷」
母親(阿部)に遊園地に連れて行ってもらった主人公(佐藤)。母()親のビデオ撮影の下で楽しんでい()ると、その遊園地のメインキャラクター()であるクマの着ぐ()るみに風船をもらいに行く。喜ぶ主人公だっ()たが、目の前で別の子供達()(伊集院・富永)がクマに乱暴し始め()た。段々冗談じゃ済まされないレベルにな()って行き、遂には着()ぐるみの頭を外そうとする。たまらず母親はカメラ()を背けて主人公を呼ぶと、いつの間にかクマと子供達()がいなくなっていた。すると主人公が()すぐに「あっ、クマさんだ!」とクマを見つけ、再び駆け寄るの()だが…。
第六話「無欲で得た悲劇の主人公の座」
() ()ネットサーフィンをしていた主人公(平方)は「人を殺してしまいました」というタイトルのスレッドを見つける。内容は「死体の処理の仕方に困ってます」。主人公は冗談で「()出来るだけ細かく裁断すれば?」と書き込む。すると翌日、「裁断しました。その後は?」()と返信が()来ている。再び「()生ゴミの日()に一個一()個出せば?」と書き込む。その書き込みが続くうち、「冗談()にしても不()快()だ」「お前も逝ってよし」とスレッドが荒れる。「そりゃそうか…」と呟く主人公がカーソルを下げると、「信じてもらえない()の()で、以下の場所に証拠品を黒いバックに入れておきます」()。そこは自分の家のすぐ()近くだった。何故か気になった主人公は()その場所に()赴く。そこには本当に黒いバックが置いてあったのだが…()。
エピローグ
主人公(谷村)は自宅に何者かが不法侵入していると確信、家庭用の監視カメ()ラを設置()する。その晩、パソ()コンでカメラの画像を見るが、誰()も何も映っていない。「気のせいか…」。呟きながら映像をスクロールしていると、遂にカメラが侵入者を捕えた。やりたい放題の侵入()者の映()像を見ていると…。